恋した責任、取ってください。
 
1日の仕事を終えたような清々しい達成感に包まれながら、下げていた頭を上げる。

岬さんの手前、また噛み噛みの自己紹介だけは是が非でも避けたかったので、我ながら上手に言えて、自然と顔もニマニマと綻んだ。


「ふつつかって!やだもー、おもしろっ!なっちゃん、もしかして日本語残念系? ていうかどこに嫁入りするつもりなの!あはははっ」

「何言ってんだエマ。決まってるだろう、ブルスタだよブルスタ。なっちゃんは、超頑張ります!って意味で言ったんだと思うぞ?」


けれど、私ときたら、どうやら日本語のチョイスを間違えてしまったらしかった。

確かに。

言われてみればどこに嫁入りするんだって話。

岬さんは冷静に“ブルスタ”と言ってくれたし、彼にに嫁ぐ妄想までしている私にはあながち間違っているわけでもないけれど、エマさんが爆笑してしまうのも無理はないわけで……。


「ほ、骨を埋める所存でござりまする」


なぜかサムライっぽい口調になりながら、ブルスタに尽くす決意表明をした私だった。

当然、長身2人に頭上高くから爆笑されたのは言うまでもなく、私は異動初日から我が社が誇るバスケチーム『BLUE STAR』の選手・岬さんにも、彼らをサポートするチーム・ブルスタにも大きなインパクトを与えることと相成り候。

でも、インパクトは大事。

とりあえず、掴みはバッチリ……だよね?

岬さんのこと、まだ何も知らないけど。

特に彼女やお嫁さん関係。





そんなこんなで、午後。

一通りチーム・ブルスタの仕事内容をエマさんに説明してもらうと、早速指令が下った。


「なっちゃんはとりあえず、これからしばらくはプレーするほうのブルスタで何でも屋ね」

「……何でも屋、ですか?」

「そ。簡単に言うと、選手のワガママに笑顔で応える御用聞き。大丈夫よ、大地もいるし、変なワガママを言わないように私からきつく言ってあるから、そこは安心していいわよ」

「はあ……」
 
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