恋した責任、取ってください。
 
結局、清掃イベントとバスケ教室に皆勤賞並みの出席率で参加してくれることになったのは、レギュラーメンバーからは、恵麻さんに言いつけられ最初から拒否権がなかったらしい大地さん、暇らしい佐藤さん、なんか色々面白そうだからという理由のザキさんの3人。

バスケ教室に参加してくれる人があと2人足りないけど、そこは高浜さんの「最後までスリーポイントが入らなかった奴2人なー」のキャプテン命令により、溝内さんと黒井さんという若手の選手が涙を呑む結果に終わった。

一人ずつ順番にスリーポイントシュートを打っていき、最後まで入らなかった2人がバスケ教室に強制参加というルールらしいのだけど、そういうときに限って決定率が下がってしまうのが、この2人の特徴らしい……。

プロなのに。が、頑張って!


「夏休みはストバスとかしたかったのに」

「俺は地元の仲間と釣りする予定が……」


ああぁぁぁ~とガックリ肩を落とす2人は、申し訳ないけど、見ていて面白かった。

でも、子供たちと触れ合ったら、それはそれで楽しい思い出になるはずなので!残ったことに後悔はさせませんよ、運営の意地として!


「それじゃあ、詳細は追ってご連絡します。練習前に長々と失礼しました。では、私はこれで」


すったもんだありつつも無事に立候補を取り終わると、ぺこりと頭を下げて体育館を後にする。

大地さんとは一度も目が合ったり会話らしい会話もなかったけど、まあ、2回もふった後じゃさすがに気まずくなる気持ちも分かるので、そこはお互い様ということにしておこうと思う。

と。

エレベーターが到着し、箱に乗り込み《閉》のボタンを押した、まさにそのとき。


「夏月さん!ちょっと待ってください!」

「ひぎゃっ……!」


閉まり始めたドアに手をかけ、力づくでそれを押し戻す人物が唐突に目の前に現れた。
 
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