恋した責任、取ってください。
佐藤さんくらい真面目で実直な人なら、それこそ他にもっと相応しい人がいても不思議じゃないのに、私のどこら辺がいいんだろうか。
これは一度、聞いてみる価値アリだと思う。
「それ、言わないとダメですか?」
「差し支えなければ。……あの、今まで私、誰ともおつき合いをしたことがないもので。こんな風に告白をしてもらったこともなくてですね、純粋になんでかなー?と思いまして」
困った顔で頬を掻く佐藤さんに打ち明ける。
佐藤さんが私なんぞに抜き身で告白してくれたんだ、こっちだって誰にも言いたくないことの一つや二つ晒け出せなくてどうする!
本気には本気で応えなくてはなりませぬ!
と、心に決めてみたものの。
「うーん、夏月さんの好きなところなんて挙げたらキリがないですよ。小さいところ、雰囲気がフワフワしてるところ、笑いかけてもらうと癒されるところ。声も可愛いですし、いつでも一生懸命で常に前向きなところ。素直だけどたまに強がるところも好きです。あと、全然ウズラ系じゃないですよ。それから--」
「ちょ、ちょっと待って佐藤さん!」
「はい?」
「……も、もう、それくらいにして下さい。恥ずかしすぎて聞くに耐えません……」
佐藤さんはどんだけ私を色眼鏡で見ていたんですか!とツッコミたくなるほど、スラスラと好きなところを挙げていき、対する私は、我慢できずに強制終了させてしまった。
熱く火照った顔を両手で覆い、ジタバタと足でもがきながら、怒濤の如く列挙されたそれらについての何とも言えない気持ちに必死に耐える。
まさかこんなに挙げてくれるとは思ってもみなかったので、自分から理由を訊ねておいてアレなのだけれども、ほんともうこれくらいで勘弁して頂けないでしょうか状態なのだ。
「えー、まだまだ言えるのに」
「……いじわる」
「照れる夏月さんも可愛いですよ」
「佐藤さんがそうさせてます!」
「ふはっ、自覚してます」