恋した責任、取ってください。
さっきから大地さんはどうしてしまったんだろう。
わからないから、落ち着くまで待つしかなくて。
でも、大地さんを見ないようにしながら待っている間、このムズムズするような、なんとも形容しがたい空気に当てられたのか、頬がどんどん火照っていって。
「――ごめん、もう大丈夫だから。続き、聞いてくれる?」
大地さんが再びこちらを見てそう言ったときには、暖房が効きすぎているわけでもないのに体がやけに汗ばんでいて、自分の体から発せられる熱でのぼせそうな気分だった。
ピリリと空気が張りつめたので、私も居住まいを正して大地さんと向き合う。
すると大地さんは、唐突に「3年前にね」と。
そう言って、話の続きを再開した。
「勝負をしたんだよ、葛城と。持ち掛けてきたのは葛城のほう。それに俺も乗ったんだ」
「……勝負、ですか?」
「そう。なんてことはないバカな勝負だよ。試合で多く得点できたほうが告白する――そんなガキみたいな勝負。要は、葛城も俺も高校時代の恋を思い出にできていなかったんだよ。こういう縁って不思議なもので、卒業したら切れるものだとばかり思ってたけど、案外そうでもなくて。向こうもフリーだったし、もういい加減どうにかしたいと思ってた頃でもあったから、どう転ぶにしろ、いいきっかけになると思ったんだ」
それから、ふうと息をついて大地さんは言う。
「まあ、俺らは基本、ヘタレだから。こうでもしなきゃ、踏ん切りがつけられなかったんだろうね。……ふたりとも、その子が初恋の人だったし」
「初恋……ですか」
「そう。小さい頃からバスケしかしてこなかった俺たちの、ちょっと遅めの初恋」