恋した責任、取ってください。
純真な心っていうか、無垢な心っていうか、葛城に対する気持ちと相反する気持ちをすっぱり見抜かれた気分だったよね。
苦笑交じりに言って、大地さんの目がこちらを向く。
その、何か言葉を待っているように揺れる瞳に、私にできることはやっぱりこれしかないと強く思う。
「それならもう、大地さんが満足するまで続けるしかないじゃないですか。さっき大地さんは、思い出になりきれないものは見方によっては失恋より最悪だって言ってましたけど、本当にその通りで……。やっぱり私、大地さんが好きなんです。だから、どんな形でも構いません。大地さん、お願いです――」
--あなたに恋した責任、取ってください。
大地さんの目をしっかり見つめて、一言一句、はっきりと声に出す。
私にできることは、こうしたらいいかもしれません、ああしたらいいかもしれませんと知ったかぶりで助言をすることでもなければ、わかったふりをして大地さんと同調することでもない。
だって、どうするべきかは現役を続けてきた大地さんが一番よくわかっている。
今、私がしなきゃいけないのは、大地さんが誰かの本気に本気で応えたいと思える〝何か〟を示すことなんじゃないかと思う。
ブルスタチームのみんなではまだ少し足りないのなら、いい加減諦めの悪い私の気持ちもそこに乗せて。
大地さんがもう一度、今度は自分のために立ち上がるそのときを、全力で後押ししたい。
「……それは、俺のカラダで取れ、ってこと?」
戸惑いながら尋ねる大地さんに、力強く「はい」と頷き返す。
私だってブルスタチームの端くれだもの、佐藤さんが言ったように、大地さんの調子に合わせてあげられるほど、私もこの人に甘くはない。
「ふはっ……。だからなっちゃんって、いいよね。ほんと、たまんないよ」