恋した責任、取ってください。
それから弥生は、春沢さん親子がトイレから戻ってくるのと入れ替わるようにして自分の観戦席へ戻っていった。
気づけば15分間のハーフタイムも終わる頃で、さっきまでチアリーディングが行われていたコートには、もうすでにチームジャージを脱ぎ捨てた両チームの選手たちがハーフタイム終了のブザーが鳴るのを待っている。
「もう始まっちゃう?」
「うん、ちょうど始まるとこ」
少し焦った様子で私の隣にやってきた悠斗に微笑みかけると、ちょうどブザーが響き、会場全体の空気が張り詰めた。
ピリリと引き締まったその中を先頭に立ってコートに入っていくのは、ブルスタ側は大地さんで、ホーネットは葛城さんだ。
前半はホーネットこそ得意としている〝スピード〟をブルスタに軽々とやってのけられ、流れを断ち切れないまま大差のビハインドで終わったけれど、この15分間で何も策を練ってこないわけはない。
大地さんと葛城さんが再び不敵な笑みを浮かべ合うと第3クォーター開始の笛が鳴り、一時張り詰めていた会場の空気は、熱が急速力で膨張するようにして一気に弾けた。
ブルスタを応援する声、ホーネットを応援する声。
四方からひっきりなしに飛ぶ声援は、もちろん選手個々の名前でも贈られ、上から下までブルスタがチームカラーにしているネイビーブルーを身にまとって声を張り上げる熱狂的なファンのみなさんもいれば、アウェーなのでそれほど多くはないものの、ホーネットのチームカラーであるイエローとブラックに身を包んだ応援団のみなさんも見受けられる。
野球やサッカーといった、ずば抜けてメジャーなスポーツと違い、残念なことにバスケットは、それほどテレビなどのメディアで取り上げてもらう機会は多くはない。
そこが私たちがもっともっとバスケットを盛り上げていかなければならないところなんだけれど、でも。