恋した責任、取ってください。
恐る恐る聞いてみる。
もう答えは出ているようなものだけど、弥生の口からはっきり私の状態を聞かないことには、付き添われてはいたものの自分の足で歩いて帰れたという、1パーセントにも満たない希望を完全には捨てることはできないのだ。
「うん、岬さんにおんぶされてたね。背中で幸せそうな顔して寝ててさ、たぶん寝言かな。なんかムニャムニャ言ってたよ」
「なっ!? 寝言におんぶ!?」
しかしそれは、こちらの心の準備もままならないうちにペイッと捨てられてしまった。
あわあわとしていれば。
「あーでも、岬さんも佐藤さんも全然怒ってなくて、こちらこそ酔い潰れるまで飲ませてすみませんって丁寧に頭下げられちゃった。それにあたし、あんなに自分を解放したお姉ちゃんを見たのは初めてだったから、新鮮だったよ」
「そ、そう……」
肩を落とし、力なく項垂れる。
佐藤さんにキュンキュンした話でだいぶ話が脱線したけど、その後に詳しく話してもらえば、要は私は大地さんと佐藤さんに迷惑行為をしてしまったと、そういうことらしい。
なんてバカなことを!私め!
かなりやらかしてしまった自分の軽率な行動に頭のテッペンから蒸気が吹き出そうなほど全身から熱を放出しながら、恥ずかしさのあまり手で顔を覆い、一人猛烈な羞恥に耐える。
「気にしてないと思うよ、2人とも」
「……だといいんだけど」
優しい気遣いも、残念ながら効果はない。
ここ最近、調子が良かった胃も、大地さんや佐藤さん、それにブルスタの選手の皆さんになんて謝ればいいのだろうと考えただけで、久しぶりにシクシクと痛んできてしまう。
対する弥生は、佐藤さんの話になった途端に目をキラキラと輝かせていたところを見るに、彼のことを相当に気に入った様子だ。
きっと話しだす前の冷ややかな一瞥は、私ごときがイケメン2人--というか十中八九佐藤さんだ、に付き添われて帰ってきたことが単に気に食わなかったのだろうと思われる。
うん、お姉ちゃん色々ゴメンね。