汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)
 そんな不安を抱いていると、狼谷くんのゲスな笑い声が聞こえた。


人狼(オレ)が使ってもいいんだろうけどな!ルールには人間(テメェら)しか使っちゃいけないって、書いていなかったし」


 ざわり。一瞬で胸のうちが嫌な予感に包まれる。みんなの表情も、一瞬にして陰が落とされた。

 彼は……狼谷くんは何を言っているんだ?確かに、ルールにはそんなことは一言も書かれていなかった。でも、だからって、人狼が使うなんてそんなの……!

 ──勝ち目なんてあるわけが、ない。

 ニヤニヤと笑う狼谷くんは、黒月くんや夜桜さんを跳ね除けるようにして台に飛びかかり、そっと〝その凶器〟に近付き──〝銃器〟を1つ、手にとった。

 最悪だ。よりにもよって、狼谷くんが手にした武器が銃器だなんて!ただでさえ凶悪な彼に、銃器なんて持たせてはいけないというのに……!


「危ないから、触らない方が──」


 上杉くんは狼谷くんを引き止めようとして、機嫌を損ねないようにとやんわりとした口調で声を掛ける。

 すると、狼谷くんは、素早く銃口を上杉くんの目頭辺りに向けた。


「お前。さっきからうるさい」

「……え?」


 ──バンッ!

 鼓膜を震わせ、つんざくほどの大きな音が鳴り、反射的に両耳を手で塞いで両目を(つむ)る。ゆっくりと両目を開いて目の前の状況を確認すると、狼谷くんが持つ銃器からは火薬の匂いがし、銃口からは白い煙りが立ち込めていて……。

 その銃口の向ける先を辿るように視線を向けると、上杉くんの額には、ぽっかりとした赤黒い穴があいていた。


「あ、これ本物じゃんっ」


 嬉しそうに笑う狼谷くんを尻目に、上杉くんはドサッとその場に倒れた。
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