生贄投票
「何なんだよアイツ。絶対許さねぇ」


「ねぇ柴田くん」


「何だ?」


「柴田くんにお願いがあるの」


環奈は康介を見つめる。


「何?」


康介は大好きな彼女に、こんな至近距離で見つめられて、ドキドキした。


「アタシまだエッチしたことがないの」


突然生々しいことを言われて、康介は思わずツバを飲んだ。


「それでね、初めての相手がエルゴンだなんて絶対にイヤなの、だから……」


環奈の目から涙が溢れる。決して自分は軽い女だなんて思っていない。

だから二日前まで好きだとも何とも思ってもいなかった相手と、エッチをするなんて考えられないことである。

でも、学校でこういう状況になったとき、エルゴンとの行為を避けることが出来ないのなら、せめて柴田くんに初めての相手になってほしいと環奈は思ったのだ。
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