生贄投票
「二人とも仕事に行ってますけど……」


『そうですか……。実はですねぇ、入山環奈さんではないかと思われる女性が事件に巻き込まれまして、それで身元の確認をお願いしたいのですが……』


「えっ? 事件! 事件っていったい?」


『え~まぁ、その……詳しいお話はこちらに来てからということで、すぐに中央町の総合病院までお越し願えませんか?』


「は、はい。すぐに行きます」


孝史の頭の中は、パニックを起こしてしまい、何が何だか分からないまま、返事をして電話を切ってしまった。
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