生贄投票
自宅に帰った明里は、父の帰宅を待ち続ける。


だいたいいつも父が帰って来るのは、夜の九時頃だった。


夕食と入浴をすませると、勉強もそこそこに、テレビを観ながら父の帰りを待つ。


途中で何度もスマートホンから、メールの受信を告げる音が聞こえたけど、明里はスマートホンに触らなかった。


どうせあの画面を解除しなければ、メールを見ることは出来ないのだ。


父にあの画面を見せるまでは、あの画面を消すわけにいかない。


「早く帰って来てくれないかなぁ……」


明里はため息をついた。
< 299 / 827 >

この作品をシェア

pagetop