生贄投票
明里が教室に戻ってきたのは、二時間目の授業が終わったところで、藤本が付き添って入って来た。


「おいオマエら、これ以上もう揉めるんじゃないぞ」


藤本は涼花のほうに向かってそう言うと、すぐに教室を出て行く。


これって傷害事件なんじゃないのかと、全員がそう思ったけど、学校はそういうことを表沙汰にしたくないのだろう。


どうやらなかったことにするつもりらしい。


いつもの事といえば、いつものことだ。


おそらく明里も良いように言いくるめられたに違いない。


すぐに栞が明里のもとに駆け寄って、肩を抱えて明里の席まで誘導した。
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