生贄投票
「契約変更したら、自薦立候補なんて書いてあった?」


華音は震えながら、声を絞り出す。


「ハッキリとは覚えてないけど、それっぽいことは書いてあったと思う」


妃佳里が言いづらそうに言った。


「そんな……じゃあ私、生贄に選ばれたの?」


相変わらず手で口を押さえたままで、華音が妃佳里を見る。


妃佳里は胸が締め付けられるほど苦しくなった。


「まだ分からないよ。結果発表は、水曜日の正午だもん」


早苗が一旦華音の身体を離すと、目を見つめて優しく微笑む。


「イヤぁあああああああああああああああああ」


華音は突然顔を歪めると、大きな声を上げた。
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