生贄投票
岩田華音は久しぶりに学校に登校して来ていた。


今日の正午を一人で迎えるのが怖かったのだ。


みんなは自薦立候補だからって言うけど、心の中ではまだそうじゃない可能性を諦めていない。


だけど……やっぱり怖くてたまらないから、自宅で一人でいるよりも、学校でみんなと過ごすほうが気が紛れる。


そう思って出て来たものの、一時間目の授業が終わり、二時間目の授業が終わり、正午が近づくにつれて、強烈な不安に襲われていた。


そして迎えた正午。


英語教師の桜井の目を盗みながら、華音はそっとスマートホンを取り出す。


(お願い! 何も来ていないで!)


華音は祈りながら、電源ボタンを押した。
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