いい加減な恋のススメ



ただ褒めて欲しかった。だけど知らず知らずに自分でハードルを上げてて、褒められることはなくなった。
どうして私、そんなに拘っているんだろう。


「安藤さん」


下駄箱からローファーを出したその時声を掛けられ、振り向くとそこにはあの皆川さんが立っていた。
皆川さんとはグループが違うからあんまり話したことはなかった。確か頭が良い子だった気がする。


「さっき幸澤先生と何話してたの?」


あ、と思った。そうだ、皆川さんって幸澤先生のこと好きだった。さっきの見られていたんだ。


「何って、ただ課題出してただけ」

「へぇー、早いね」

「……」

「なんで安藤さんっていつも日本史になると目立ったことしようとするの?」

「え」


私がそう言葉を漏らすと彼女はにっこりと微笑んで続けた。


「今のだって別に授業中に皆と一緒に出したらいいのに直接持っていくし、授業中も手上げたりするし、何か幸澤先生の気を引こうとしてない?」

「……私、別にそういうつもりじゃ」

「見てて痛々しいというかー」


それはどっちが……、と考えてしまった。



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