いい加減な恋のススメ
きっと、分からないんだろうなぁ。私の気持ちなんて。
「お、やべぇな授業始まんじゃん。納得できましたか?」
「……はい」
「よかったよかった」
プリント配っといてよー、と彼は言い残すと私に背を向けて歩き出してしまった。
幸澤先生、そういうことじゃないんです。私も、皆みたいに同じように扱って欲しいだけなの。
どうして杉村くんのレポートにはコメントが付いてるんですか?どうしてAなのに褒めてくれないんです?どうして私と話すとき、いつも顔合わせてくれないんですか?
どうして、あの日のことを忘れてしまうの。
「あ、あと安藤さ」
少し向こうから彼の声がする。
「やっぱパンフレット書いてくれるヤツいなかったからお前頼むわ」
悔しくて悔しくて、相手にされていないのが悔しくて、今までの自分のことを否定されているみたいに感じて、それでもやっぱり口に出ちゃって、悔しくて。
でも1番悔しかったのは、
こんな言葉で喜んでしまう自分。