いい加減な恋のススメ
「か、からかいましたっけ?いつ?」
「俺がお化け屋敷怖いっていうデマを振り撒いた」
「っ……だって」
「実際怖がっていたのは安藤先生の方みたいですけど?」
そう挑発的に言った彼にムッと顔をしかめるが変な声をあげたりして彼の腕にしがみついてしまったのは事実であるために何も言えなかった。
「隣で怖がっている女がいたら更に虐めたくなるってのが男の性よ」
「それ絶対間違ってると思います」
「そうかー。つーかお前も、他の男にあんなことすんなよ。普通に気があるって勘違いされんぞ」
「っ……」
彼の言った言葉に自分の気持ちを勘づかれたのかと思ったがそうでもなさそうだ。
私だって、あんなこと誰にでもするわけじゃないのに。
「しませんよ、あんなこと」
ぎゅっと手に拳を作って言った一言に私は目を瞑った。
彼はその言葉を受けて「あー、」と首を後ろに手を当てた。
「お前、小田切と付き合ってんもんな」
やっぱり、伝わらないんだ。
私はその言葉に返事をせずにいると「体育館行くぞ」と声が掛かり、歩き出した彼の後ろをついていった。