いい加減な恋のススメ
「(何であんな顔すんだ……)」
―――「お前、小田切と付き合ってんもんな」
そう言った後、アイツの顔は急に曇り出し、何も言わずに困ったように微笑んでいた。
何故あんな顔をする必要があるんだろうか。
どーでもいいけど。
「おい、聞いてんのかよ幸澤!」
「全く」
「堂々と言うな!」
男子生徒たちに囲まれ体を叩かれる。いやー、餓鬼はやっぱりいいね。それも男子。ほら、自由で何も考えてなくて。
女子は……色々と面倒だ。
「俺たちのところの屋台寄ってけよ!そんで馬鹿ほど買え!」
「自分のお金を使い道は自分で決めたいもんだねー。あと俺ケチだから。あんまり期待しない方がいいぜ」
「マジ頼むって!ポテトだけでもいいからよ!」
「それに俺今校舎巡回中なんだよねー。だから外に出られないというか」
生徒たちと仲良くするのは好きな方だ。普通に楽しいし、それでいてどんな返答をしても盛り上がってくれる。
今日が文化祭だから、奴等のテンションも自然と上がっている。