いい加減な恋のススメ
変なところ不器用だなぁー、と彼女が笑う。
「知ってた?私って律にヤキモチ妬かれたことなかったの。他の男の人といても状況を説明したら納得してくれて」
「……それは」
「私のことを信用してくれていた。うん、分かるよ。でもね、私はその時ヤキモチを妬いて欲しい女だった」
「……」
彼女は着替えが終わると「律が悪い訳じゃないよ、そんな存在になれなかった私が悪いの」と後付けするように言った。
確かにそんなこともあった。けれど俺は彼女を縛るようなことはしなかったかもしれない。何故なら自分がそういうものを嫌うため、それなのに彼女にはそれを強要するなんてことは可笑しいと感じているからだ。
だからきっと、俺と彼女は合わなかったんだと思う。
「律は鈍感だから」
「そんなことねぇだろ」
「んー、どうだろうねぇ。でも鈍感だと思うよ」
「あっそ」
「……だから、そうだな。『他の人に奪われたくない』って思った子と幸せになって」
「……」
彼女は服の袖で涙を拭うと「ね!」と強く言った。