いい加減な恋のススメ



彼ばっかり言いたいことばっかり言って狡い。
そう顔を上げると彼は「ん?」と挑発するように顔を上げた。


「いいぜ、文句があるなら聞いてやる」


この人、何でこんなに俺様なんだろう。そして何で私はこんな人のことが好きなんだろう。
謎の矛盾を抱えつつ、私はずっと胸に引っ掛かっていたことを聞いた。


「いつから、私が」

「俺のこと好きだって?」

「あ、いや……高校の頃じゃなくて」


どうしてあれから暫く経っても私が彼を好きなことがバレてしまっているんだろうか。私だって自分で知ったのここ最近なのに。
自分で言っちゃなんだけど、確かに学生の頃は分かりやすかったと思う。あんなに毎回毎回突っ掛かってたんだもん。

彼は「あれだよ、あれ」と、


「お前が自分で言ったんだよ」

「……え?」

「あぁ、あの時お前記憶ねぇのか。飲み会でお前が飲み潰れた時」


確かあれは気が付いたら隣に彼が寝ていて……と、あの時の失態はあれだけじゃないのか!それからもうそんな初めの頃から知られてしまっていたと……!?


「もうね、色々ぶっちゃけてたよお前。俺が自分のことを助けた中学生って気が付いてないことも、高校の頃ずっと好きだったとか、今はもう忘れたつもりなのに俺と一緒にいると狂わされる、とか」

「う、嘘っ……」

「ほんと。大号泣しながら話すから流石に萎えてその日は何もしねぇで寝た」


え?寝た?何もしないで?



< 251 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop