いい加減な恋のススメ



「え、でも私あの時起きたら裸で」

「俺が脱がした」

「なっ……」


いや、その発言は色々と不味いのだけど。
それよりもあの時彼は私のことを抱いたはずなのでは。そうじゃないとしたらどうしてそんな嘘を……


「な、何で私とシただなんて……」

「……」


彼は私の問いに黙り込むと暫く口を開こうとはしなかった。そんな態度にこれは何かあると踏んだ私は床から立ち上がると彼が座るソファーの近くまで歩いていく。
そして彼の目の前に立つともう1度問い掛けた。


「何で、嘘付いたんですか?」


彼の気持ちが知りたい。私だって、知られてるばっかりじゃ嫌だ。
それが私の望んでいることじゃなくたって、真実が知りたいから。

彼は私の真剣な眼差しに負けたのか、1度両手を上げると降参を意味した。

そして、


「苛々したんだよ」

「え?」

「お前がもう俺のこと好きじゃなさそうだったから。それに、他の男と話してるお前見ると苛々して仕方がねぇ」

「っ……」


そ、それって、もしかして……


「だから、俺と寝たなんて知ったら、お前は俺のことしか考えられなくなるだろ」

「……」


それって、もしかしなくても、


「ヤキモチ?」



< 252 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop