わがままなキッス☆ 【短編】
4. 2対2
土曜日…

僕たちは駅で待ち合わせをして
4人で遊園地へ向かった。




「ねぇねぇ、何乗る〜」


沙織はいつにもまして
ハイテンションだ。


「そうだなぁ。やっぱ
ジェットコースターから行っちゃうかぁ」


「いいねっ♪行っちゃお〜」


早川と沙織は二人で
盛り上がっている。

それを少し離れた所から
見つめる僕…
早川もまんざらでもないようだ。


「なんか沙織はりきってるね。」


ふと横を見ると
前川由里が隣りにいた。
沙織たちを見て微笑んでる。


『そうだね…』


僕は複雑な思いで返事をする。


「私たちおまけだけど
せっかくだから楽しもっ!」


前川さんはそう言って
今度は僕を見て微笑んだ。

沙織とは正反対な性格の彼女。
頭も良く落ち着いていて
気の利くかわいい感じの子だ。
なぜ沙織と仲がいいのかは謎だ。


『そうだね。』


せっかく来たんだし
少しは楽しんでもいいか…。
そう思った僕は
今度は少し微笑んで
返事を返した。

その時彼女は僕の顔を見て
照れたようにうつむいた。


*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
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