わがままなキッス☆ 【短編】
『どうゆうこと……?』
僕がポツリと呟くと
沙織はため息をつく。
「惣太って昔からホント鈍感…」
『はっ…?』
沙織は呆れた顔で
僕を見ると歩き出した。
みんなして僕を
鈍感鈍感って言いやがって…
わかんないもんはわかんねぇよ!
そう叫びたいのを
僕はぐっと我慢する。
それよりも沙織が僕に
嘘をついた事が気になっていた。
『そんなことより、沙織
なんで早川といたんだよ。
お前ら付き合ってるのか…』
「…付き合ってないよ。」
僕はほっと胸を撫で下ろす。
その様子を沙織が横目で
ちらっと見た。
『でもなんで一緒に?』
沙織の隣りを歩いていた僕は
うつむいている沙織の顔を
覗き込んだ。
「私と早川君は似てるの…」
そう呟いた沙織の言葉の
意味が僕は理解出来ない。
『それどうゆう意味…?』
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*