わがままなキッス☆ 【短編】
7. 伝えたい気持ち
次の日

いつものように
沙織と登校する。


「おはよう、惣太。」


『おはよう…』


昨日いろいろあって
沙織の様子も
少し変だったから
心配してたけど
今朝の沙織は
いつもと変わらなかった。

昨日のカラオケの話しを
楽しそうに僕に話している。


でも僕は昨日の
寂しそうな沙織の笑顔が
ずっと気になっていた。


すると
不意に後ろから
声をかけられる。


「沙織、惣太君…おはよう。」


僕と沙織は同時に振り返る。
そこには
由里ちゃんと早川が
並んで立っていた。


『あっ…』


「心配かけてごめんなさい。
あと…ありがとう。」


由里ちゃんは
頭をペコッと下げる。


「いろいろ迷惑かけたな…」


頭をポリポリかきながら
早川は少し照れたように言う。


「じゃあ二人…
上手くいったんだぁ。」


沙織はパアっと笑顔になると
由里ちゃんの手を取り喜ぶ。


僕たちは4人で学校へ向かった。



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