わがままなキッス☆ 【短編】
3. 嫌な予感
「ねぇねぇ、惣太〜。」
休み時間沙織は僕の席にきた。
高2になって沙織とは
同じクラスだった。
机に頬づえをつき
沙織は上目使いに僕を見つめる。
はぁ〜
やっぱりかわいい。
「あのさぁ、惣太とたまに
一緒にいる早川君って、
彼女いるの?」
『えっ…』
もしかして…またか…。
この前ふられてから3ヶ月。
沙織はなぜか
僕の友達を好きになる事が多い。
『う〜ん、たしか今はいない…』
「えっ、ホント!?やったぁ♪」
沙織は嬉しそうに手を叩く。
そして少し顔を僕に近づけると
「ねっ、早川君誘って
遊園地行こうよ。
私は由里誘うから。ねっ♪」
『沙織、早川の事好きなの…?』
僕は冷静を装いながら聞いた。
まあ、聞くだけ無駄だけど。
絶対そうだから…。
「ちょっ、惣太声でかい!
誰かに聞かれたらどうすんの!」
沙織は少し顔を赤らめ
周りをキョロキョロしながら
手で僕の口を押さえた。
僕はその手を軽く払う。
『悪かったよ。でも…
沙織の方が声でかいよ。』
「えっっ!」
沙織は慌てて自分の口を
両手で押さえた。
そして周りをぐるっと見回す。
ホントこうゆうとこ
かわいくて見てて飽きない。
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