わがままなキッス☆ 【短編】
そこへクラスの女子が
僕に話しかけてきた。


「加賀見君、ちょっといい?」


『うん、何?』


僕がその女子と話し始めると
沙織は少し不機嫌になる。

でも僕はそのことに
気づいていなかった。



「次の英語当たりそうで…
ここの英文の訳教えてくれる?」


『うん、いいけど。』


僕は学年でいつも
10位以内の成績だったから
解らない所とかよく聞かれる。


ちらっと沙織に目をやると
僕を見ていたのか目が合った。
沙織はニコッと笑うと


「じゃあ惣太、さっきの件
よろしくね。」


沙織は手を振りながら
自分の席へ戻っていった。


はぁ〜今度は早川か…
悪い奴ではないんだけど
ちょっと女癖悪いんだよなぁ。

沙織にはそれとなく
注意しておくか……


僕は憂鬱になり
大きなため息をついた。



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