青蒼の夜半に、闇色の鳥を
『そんなこと、あたしに話しても好いの?』

 王宮への抜け道を軽々しく教えるジャスパに、逆にシェイスが案じる始末。

 そんな常識を、ジャスパには諭すだけ無駄だとはわかってはいた。

 投げやりなジャスパ。

 大人のくせに、無責任なジャスパ。

 己の身体を壊す行為を、少しずつ積み重ねるジャスパ。

 ――本当に欲しい能力を持たない、憐れな男。

 弱々しくて、死んだシェイスの父よりもはるかに年上なのに、『大人』にはなりえなかった。
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