もう君がいない
「わ〜!すごい眺め〜!茉菜!早く、こっちこっち!」
「うわぁ〜!なにこれ〜!」
昼食のあと、自由時間になって、私と美雪は2人で展望台へとやってきた。
去年はまだ完成していなかった展望台。
光貴達は、他の男子達と一緒に山登りに行った。
私と美雪はのんびりしたいと、山登りを断ってここに来たんだ。
「期待以上だね!これは!」
「うん!来てよかった!美雪、誘ってくれてありがと!」
期待してたよりも、はるかに良い眺め。
ロッジのあったとこから15分程の距離だけど、こんなに絶景が見れるなんて。
「なーんかこんな景色見てたら、悩みとか全部飛んでいっちゃいそう!」
「確かに!なんか全部忘れちゃいそう!」
見下ろす景色は、ほとんどが山の木々や、ふもとの田んぼの緑で溢れ、晴れわたった空の青と、絶妙にマッチしていた。
家や建物もほとんどなくて、いつも住んでいる街並みからは想像もできない。