魔法使いの一日
そこでふと、重要な事に気が付いた。


「まさか……あんたら、この夏休み明けのテストも魔法でどうこうするつもりだったんじゃないでしょうね?」


私の問いに、こいつら二人は図星とも取れるくらい大げさに肩をビクつかせた。


自分の額に、リアルに青筋が浮かんだ気がした。


「あんたらねぇ~~~……。自分達が勉強しなかった事を悔いて潔く諦めるとかならまだいいとして……魔法で誤魔化す気満々とかどーいうつもりだぁあああ!!!」


私は大声で怒鳴りつけ、二人に延々と説教をし始める。それを見ていたミリンはクスリと笑い、


「亜梨珠さん、二人のお母さん見たいですねっ」


そんな事を言われた。ぶっちゃけこれっぽっちも嬉しくない。


そんなこんなで、一通り説教が終わった時だった。


ピンポーン……







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