甘いペットは男と化す
矢代さんは、本当にストレートに気持ちをぶつけてきて、
あの時のケイとは違う真っ直ぐさ。
大人の気遣いを保ちながら、攻めるときには攻めてくる。
だからたまに、キュンとせずにはいられなくなるのだ。
「矢代さんはうまいですね」
「何が?」
「攻め方が」
「そう?」
そんな意地悪な言葉にも、軽く笑うだけ。
大人の余裕。
「そういえば、北島さんって映画好き?」
「え?まあ……それなりには……」
と言っても、ここ最近は全然見に行っていない。
淳史と付き合っていたころは、話題になっている映画をたまに見に行ったりしていたけど、独り身になってからは行く機会もなくなった。
「俺、かなりの映画好きでさ。
よかったら今度、何か一緒に見に行かない?」
「あ……はい」
さらりとデートの誘い。
思わず頷いてしまった。