婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
松井くんは、呆れたようにため息をついた。
「でも 松井くんが私を何とも思ってなくても圭司にはそう見えたってことで、別に話をすり替えたとかそういう訳じゃないと思う…。」
必死に言い返す私を、松井くんが憐れむかのような目で見つめた。
「お前 気づいてないんだな…。」
松井くんがぼそっと言った。
「何を…?」
「お前の顔が、あの女にそっくりだってこと…。」
「えっ?」
一瞬 松井くんに何を言われたのか分からなかった…。
「よく見れば違うけど、ぱっと見た感じすげー似てるんだよ…。たぶんお前の旦那はさ あの女に未練あったんじゃねーの? だから 似てるお前のこと身代わりにしたんだろ…。」
「そんな…。」
「それほどまで愛した女がそばにいてさ、向こうも自分を好きだったら、手を出さない男なんていねーだろ。辛いかもしれないけど現実を見ろよ…。」
「辞めて…! 聞きたくない…。どうして そんな意地悪言うの…? 圭司は私と芹香さん全然似てないって言ってたんだから!」
私は、泣きながら松井くんの胸を叩いた。
「なつ! 俺はお前のために言ってんだよ。お前が騙されてるの、俺 黙って見てられないからさ…。」
松井くんは、私の両肩を掴みなから言った。
「私は圭司を信じるって決めたから…。もう 私に構わないで…。」
私は松井くんの手を振り切って、会議室から飛び出した。