婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

幸せそうに笑うカップルを見つめながら、私の意識は別の所へと飛んでいた。

「瀬崎さん? 瀬崎さん?」

紺野さんの声ではっとした。

「はい すみません!」

「パンフレットと資料持ってきてって言ったんたけど…。」

「あっ はい。すぐにお持ちします。」

私は慌てて席を立った。

何やってるだろう…私。
ちゃんと切り替えなきゃ…。

打合せが終わり、紺野さんと二人でお客様を見送った。

「瀬崎さん 今日 体調でも悪いの? 顔色も良くないし…。」

紺野さんが心配そうな表情で言った。

「大丈夫です。昨日 企画書を遅くまでやってしまったので…。すみませんでした。」

「そう…。 企画書も大事だけど、まだ新人なんだから 本来の仕事に差しさわるまでやったらだめよ。ここだけの話 室長があなた達にも企画を出させたこと良く思ってない先輩もいるから、揚げ足取られないように注意してね…。今日はもう上がっていいわよ。お疲れ様!」

紺野さんは、私の肩をポンと叩いて部屋を出て行った。


更衣室で着替えをすますと、私はバックの中の携帯を手にとった。
そして覚悟を決めて、ボタンを押した。

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