穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
「おー久しぶり、ああ~元気・・・変わったこと?変わったことあるよ。入籍した」

と、土曜日の夜に孝徳のスマホが鳴って応答している。

相手は誰だろう?

「・・・わりぃ、まだ一週間も経ってない。家族か会社の人しかまだ知らない・・・ああ、そうだよ。咲希だよ」

私を知ってる人?

「わかった。今日?今から?ちょっと聞いてからまた連絡する・・・わかってるよ。ああ、わかってる」

孝徳は通話を終了した。

スマホを持ってソファーに戻ってきた。

私は首を傾げて、聞いた。

「誰だったの?」

「竜二」

「竜二さん?」

「これからご飯行こうって、どうする?」 

「孝徳もまだ言ってなかったんだ。私もまだ加奈子にしか言ってない」

「竜二だけじゃなくて、誰にも言ってないんだ。で、どうする?」

「行く。麻里子も来るでしょう?」

「多分」

「じゃ直接報告したいし行きたい」

でも孝徳が乗り気じゃない・・・

「もしかして、麻里子に報告するの躊躇ってる?」

孝徳の初恋の人。

「違うよ。そんなんじゃないよ。ただ・・・」

と、なんか言いたげだけど、はっきり言わない。

「孝徳だけで行ってくる?」

「なんで?」

「だって、私がいない方がいいのかと思って・・・」

「そんなことない。そんなことないよ。ただ竜二が余計なこと言いそうでイヤなだけ」

「余計なこと?」

「なんでもないよ。じゃ連絡するから、着替えておいで」

「はーい」

私は孝徳が『余計なこと』と、言ったこともすっかり忘れ着替えにいった。

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