ラストボーイ
「芽生、寒いなら戻ろ」
「寒くないよ。」
「じゃあ何なのこれ」
あたしは愁ちゃんが座る足の間に、
すっぽりはまった状態。
「‥‥だって寒いもん。」
「言ってる事めちゃくちゃ」
そ、そうだけどっ!
でも今はこれがいいもん。
「芽生?」
あたしはくるりと向きを変えて、
愁ちゃんの胸に顔を埋めた。
やっぱり落ち着く‥‥愁ちゃんの匂い。
するとあたしの背中に愁ちゃんの手が回る。
「あったかい。」
「今日は甘えん坊だね芽生ちゃん」
ふざけてそんな事を言う愁ちゃんは、
やっぱりいつも余裕たっぷりであたしを不安にさせる。