ラストボーイ
「愁ちゃんは緊張とかしない?」
あたしを上から見る愁ちゃんが「何に?」と言いたそうな顔をしてる。
そんな表情でさえ、
今のあたしはドキドキしちゃう位意識してるのに、
愁ちゃんは何も変わらないから、
やっぱりあたしって幼馴染みとしてしか見られてないのかな。
「あたしといて緊張とか‥‥その、愁ちゃんはいつも余裕たっぷりだから、あたしだけなのかなって‥‥。」
「んー」
やっぱり、愁ちゃんは無いんだ。
あたしだけがドキドキして馬鹿みたいじゃん‥‥。
あたしはふたたびくるりと向きを変えて、
愁ちゃんに背中を向けた。
「あたしだけ‥‥馬鹿みたい。」
聞こえるか聞こえないかくらいの声でぼそっと言った。