Love Place


「別にそういうわけじゃないんですけど……。

私、一回シた人とはもうしないって決めてるんです」


「うん、俺も前はそうだった。でも今は俺、本気だから」


別にあなたが本気でも私は本気じゃない。


でもそんなこと言ったら何されるか分からない。


自分のことならいいけど、風間さんとは会社つながりもあるのだ。


しかも風間さんは風上の営業部だ。


私のところの会社に影響するに決まっている。


どうにかして断らないと……。


「まあ、とにかくここ出ようか」


「はい」


このまま話し続ければこのカフェで注目の的だ。


私がレジへ行こうとすると、風間さんはもうお金を払っていてくれていた。


「とりあえず俺んち行こうか」


そういう訳にはいかない。

どうしよう……。


私が何も言わないでいると、突然風間さんが私の腕を掴んできた。


「行くよ」


ダメだ。本気でダメだ。


今だってさっきのお店で飲んだせいで私も風間さんも少し酔っている。


このままだと絶対に流されてヤってしまう。


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