Love Place


バンっとドアの方から音が聞こえて。


キッチンから覗くと渚と目があった。


その瞬間、渚は安堵したような表情になってこちらに向かって歩いてきた。


「莉茉……」


と少し眠たそうに言う渚の声が小さい子どもみたいで可愛くて。


思わず笑いながら「おはよう、渚」と返した。


すると渚は後ろから覗き込んできて「何作ってんの?」と聞いてきた。


「朝ごはんなんだけど……渚食べる?」


「食べる」


「じゃあもう少しで出来るから座っててくれる?」


「やだ」


「え……?」


どうやら寝起きの渚は幼くなるらしい。


そうこうしているうちにご飯は出来上がって。


すると渚はご飯を運ぶのを手伝ってくれた。


< 159 / 194 >

この作品をシェア

pagetop