Love Place



「あとどれくらいで着くの?」


「んー、このまま順調に行ったらあと二時間弱くらいかな」


サービスエリアは混んでいたのに、なぜか高速は空いていたので予定よりは早く着きそうだ。


今回行く温泉地は県をまたいで行くので結構な時間が掛かる。


以前、そこの温泉地の近くの方に営業で付いて行ったときにも時間は掛かったから大体の時間は分かる。


車を走らせているときに助手席の方を見ると、朱里が誰かと連絡を取っていた。


別に誰と連絡を取っているかなんていつもは気にならないけれど。


「ねぇ、朱里。誰と連絡してるの?」


今回はやけに気になったから聞いてみた。


「へ?なんで?」


「だって………

朱里の顔が緩みまくってるから」


「……う、そっ」


だってずっと笑顔なんだから気にならないわけがない。



「ほんとほんと。さあさあ、白状しなさい、朱里さん」


「うっ……坂井さん…で、す」


だからか。


「で?坂井さんとは上手くいってるの?」


「ま、まぁおかげさまで……」


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