Love Place

そう言って下を向いて髪を弄る朱里を見て、「照れてる」とからかうと、顔を赤くしながら怒ってきた。


「もうっ！からかわないでよ！」


「だって、朱里が照れるなんて珍しいじゃん」


そう言うと、朱里の顔はさらに顔が赤くなる。


そんな朱里の表情を見ていると、心底幸せそうだな、と思う。


だけど、ついこの間失恋したばかりの私には少しキツい。


「で？いつから付き合ってるの？」


「……この前…二週間くらい前かな」


はい？二週間前？


「ちょっと朱里！なんでもっと早く言ってくれなかったのよ！？」


「え、いや……この旅行のときでもいいかな…と」


まあ、それもそうだけど……。


「ねえ、それよりさ、」


「何？」


「莉茉はどうなの？」


この話の流れだと、いつか来ると思っていた話がきた。


「長くなるけどいい？」


朱里にはちゃんと話しておこう。


だって今の私には朱里しか頼れる人はいない。


「もちろん」


すかさずそう返してくれる朱里には隠し事はしないでおきたい。


本当に、今の私の居場所は朱里だけだ。