Love Place
それから、渚と話し合えたこと、風間さんのことなどを話して。
「それでね、私渚のことが今でも好きだって気付いちゃったの」
「そっか。でもなんでそんなに暗い顔してるの?」
「え?」
「莉茉さ、今まで表情豊かじゃなかったじゃない?それが最近……渚くんと再会してから雰囲気とかが柔らかくなったんだよね」
「そう、かな?」
そんなこと言われても、自分ではわからない。
もともと私は表情豊か方ではないし、感情を表に出すことだって少ない。
いつも通りにしていたつもりなのに、傍から見たらそんなに変わっていたなんて、私の中で渚の存在はどれだけ大きいのだろうか。
「自分ではわからないかもしれないけど、最近社内でも話題になってるし、莉茉って元から顔が可愛いから今狙ってる人多いらしいよ」
「……は?」
何だそれ。ただ顔と表情だけで好きになれるんなら苦労しないじゃない。
「ま、私がそいつらに莉茉は彼氏がいるって言ってるから大丈夫だとは思うけどね」
「ありがとね、朱里」
さすが朱里だ。やっぱり私たちの絆は固い。
最初から、この部署で同期の女の子は朱里しか居なかったわけだし、ましてやこの忙しい部署を希望する新人の女の子もほとんど居ないため、先輩や後輩も少ない。
だからこそ、何をするにも朱里と一緒で、入社以来ずっと一緒にいる仲だ。