Love Place
「何言ってんの!当たり前じゃない。そんな顔だけしか見てない奴らに私のかわいい莉茉を渡すかっつーの」
「あはは」
ありがたいけど、、、まぁいいや。
「あのね、朱里。この前渚の家に行った時にね渚に結婚しないの?って聞いたの。
じゃあ『結婚したいやつはいる』って言ってたの」
「……そっか。じゃあ渚くんは今彼女とかいるの?」
「それは聞いてないけど、いるんじゃないかな?
でもね、私だってまだ四捨五入したら三十路に入っちゃうけど、二十七歳だしさ、中学の時のトラウマだって無くなったからこれからゆっくり恋していこうかなって考えてるの」
「それで莉茉は後悔しないの?」
後悔…か。でも言ったとっころで渚にとっては何年前の話だって思うだけだろうし、何より今のこの友達という関係を壊したくない。
もし壊れるようなことがあれば、もうそれこそ永遠に会えなくなるかもしれない。
「しないよ」
「そう、ならそれでいいんじゃない?
これだけは覚えておいて。いつだって私は莉茉の味方だからね」
ごめんね、朱里。今回だけは嘘つかせて。
これは自分との戦いだから、自分で感情をコントロールするしかない。
「うん、いつもほんとにありがとね」
「何を今更。私だってたくさん迷惑かけてるんだから」
「じゃあお互い様ってことで」
その話をし終わったところで、ちょうど車が目的地に着いた。