Love Place
そこから旅館まではそう遠くはなかった。
旅館に着くと、そこの女将さんが出迎えてくれて。
さすが奮発しただけあるな、と感心した。
お部屋に案内してもらい、荷物を片付けて少しホッとしたとき。
「ねぇ莉茉~今からどうする?」
と、朱里から声がかけられた。
そういえばプラン考えるなんて言ったのに何も考えてなかったな、ということを思い出して、近くにあった時計を見れば、時間はもう二時をまわっていて。
「お昼食べがてらに観光しに外出る?」
お昼は何も食べていないからお腹が空いていたので、朱里に聞いてみれば「行く!」と、即答だった。
それから私たちは旅館を出て、また温泉街を散策し始めた。