イジワル同期とルームシェア!?
「文……本当にごめん。きみを好きだと想ったのは本当なんだ。きみの明るい笑い声に癒されたのは本当なんだ」


うん、ありがとう。
その愛情が思いのほか早く消えてしまっただけなんだよね。
私たちの別れは、ごく普通の男女のもの。
大士朗が私を騙していなければ、私はもっと穏やかに別れを受け入れられたのかな。


「ごめん、文。ごめん、元希。もう、二人には迷惑をかけないから……」


大士朗は背を丸め、何度も頭を下げながらミーティングルームを出て行った。

とっくにキックオフしてしまったサッカーは、タブレット端末か車で見るのかな。
そんなことを考え、重力に負けそうなほどの疲れを感じた。

床にへたり込んだ私の横に元希がやってくる。


「甘い、ホント甘い。どうせなら土下座写真撮ってユーチューブ的なところで晒してやればよかったのに」


「はは、それ捕まるから」


私は力なく笑った。うまく笑えないばかりか涙が溢れてきた。

ああ、私の恋がようやく完全完結を迎えた。続編番外編なし。これでまるっとスッキリ終了。
涙だけが止まらない。
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