イジワル同期とルームシェア!?
言葉の最後は元希の唇に吸い込まれた。
元希が私にキスをしたからだ。


「えーと、じゃあまた引っ越してきてくれる?ちなみにあの部屋も伯父のじゃなくて俺の持ち物だったりするんだけど」


唇を離すと元希が照れたように言う。
おお、あんな部屋まで持っていたとは。さすが御曹司。私はうんうんと頷いた。


「マンスリーの今月分の家賃払っちゃったけど、すぐにでも元希の部屋に戻る。ううん、もう離れ離れは嫌なので一緒に住まわせてください」


「今度の同居は、清く正しい同期の距離じゃないけどいい?」


「いいよ。エッチでただれた同棲生活でもいいよ」


「いや、そこまで言ってないし」


私たちは笑って、もう一度キスをした。
今度は深く深く、二度とほどけないように。
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