イジワル同期とルームシェア!?
「俺は気にするほどのことじゃないと思うけど」


弁当を膝に乗せ、俺は古町の隣に座って昼食をスタートさせた。
古町の弁当は美味しそうな手作り。お母さんが作ってくれたのかな。
俺のはすぐそこで買ってきた唐揚げ弁当、ライス大盛。

古町がはあっと大きくため息をつく。


「だって、社長の名前を言い間違えるなんて最悪」


午前中の些細な事件が、やはり古町を凹ませていたらしい。

古町は渡された社内資料を朗読させられていた。ちょうど薗田社長が研修を覗きにきたタイミングで、古町は豪快に社長の名前を言い間違えたのだ。
総務の研修担当課長に慌てて訂正され、真っ赤な顔で「スミマセン!」を連呼していた古町が思い出される。


「確かに、それでよく内定もらえたよなーって感じだけど」


俺がちょっと意地悪に言ってみると、古町の目が悲しげに歪む。
持ち上げた卵焼きが弁当箱に戻され、小さな口がへの字になる。

胸がわけもわからずドクンと鳴った。

え?
今のなに?

ってか、ヤバい。
コイツ泣きそう。

同期と仲良くしとこうなんて言いながら、突っついていじめてどうする。
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