きみが死ぬまでそばにいる
 
 もしかしたら、それは、気にしすぎではないかもしれない。わたしは泉のように目を腫らして登校してわけでもないのに、何かを感じとったのだろうか。
 特に普段と何も変わってないはずだ。わたしはそう、思っている。

「そっ、それより、今日部活行くよね!」
「いや、わたしは……」
「お願い! 一緒にいてよ、ね?」

 両手を合わせて懇願する泉を見て、府に落ちる。そういうことか――泉は、部長と顔を合わせた時のことを心配しているのだ。

「……いいよ。一緒に行こう」

 本当は今日は部活には行かないつもりだった。夏休みの旅行の行き先を決める割りと大切な日だが、とてもそういう気分ではないし、もしも陸がいたら……と思う。
 だけど、陸は来ないだろう。わたしが彼なら、絶対に行かないから。

「だけど、早く仲直りしちゃいなよ?」
「うん……頑張る……」

 自信がなさそうに言った泉の顔が、プールの水面に映って揺れる。
 不思議だ、今は本当に自然に応援できる。というよりは、何も感じないのだ。悪く言えば、どうでもいい。もちろん、泉には幸せになって欲しいとは思うけれど。
 
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