きみが死ぬまでそばにいる
 
 放課後の部活には、いつもに比べるとかなり多くの部員が集まった。これが最後の旅行になる三年の部長と長谷部先輩はもちろん、陸と天童さん以外は全員。

「皆(みな)ちゃん、天ちゃんと椎名くんって、今日は欠席かな?」

 皆が集まったところで、いない二人に言及したのは長谷部先輩だった。
 二人と同じクラスの皆川さんは、長谷部先輩に聞かれて少し困ったような顔をする。

「美咲ちゃんは、今日は来れないって……」
「そうなんだ……最近見かけないけど、体調悪いのかな?」
「いえ、そういうわけでは……すみません、あまり詳しくなくて」

 どこか歯切れの悪い返事。もしかして、二人は一緒にいる? そんな嫌なイメージが何故か頭の中に浮かんだ。
 何を気にしているんだろう。全てが終わった今となっては、もはやどうでもいいことなのに。

「ああ、でも、椎名くんは少し遅れるかもって言ってました」
「……え? 来るの?」

 絶対に来ないと思っていた――その驚きから、思わず声に出してしまっていた。

「何か問題があるんですか? 菅原先輩」

 皆の視線が一斉にこちらを向く。中でも、皆川さんは睨み付けるように怖い顔でわたしを見た。
 
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