自分勝手なさよなら
雪の降る街
毎年、誕生日を過ぎるとあっという間に冬が来る。
朝の冷たい空気が肌をしゃん、と引き締める。
街はこの頃から急に彩りを着けキラキラと輝く。
クリスマスらしいことなんて特に何もしない我が家だが、それでも小さなツリーを出して飾ったりする。
秀雄は最近、仕事が益々忙しくなり、家でもボーッとしていることが多かった。
「今年のクリスマスはド平日だね。」
私がそう話をふったところで
「そもそも俺には曜日が関係ないからなぁ。」
会話は修了してしまう。
付き合いはじめの頃はクリスマスに食事に行ったり、プレゼントを交換したりした。
一緒に暮らしはじめてからは、家でクリスマスパーティをした。
結婚していつからか、そんなことにはまるで価値がないかのように振る舞うようになり、
いつしか本当にそんなことにはまるで価値がないと思うようになった。
このままでいいのか。
自分次第で、何か変わるのではないか。
少し勇気を出して、明るい声で言ってみる。
「今年はどこかでご飯でもた食べる?」
秀雄はソファに横になったまま、
「まぁ、行ってもいいけど。」
そう答える。
こっちを見ない。それだけで心が砕けてしまう。
「…まぁ、行かなくてもいいけど。」
そうして会話はまた途切れてしまうのだった。
朝の冷たい空気が肌をしゃん、と引き締める。
街はこの頃から急に彩りを着けキラキラと輝く。
クリスマスらしいことなんて特に何もしない我が家だが、それでも小さなツリーを出して飾ったりする。
秀雄は最近、仕事が益々忙しくなり、家でもボーッとしていることが多かった。
「今年のクリスマスはド平日だね。」
私がそう話をふったところで
「そもそも俺には曜日が関係ないからなぁ。」
会話は修了してしまう。
付き合いはじめの頃はクリスマスに食事に行ったり、プレゼントを交換したりした。
一緒に暮らしはじめてからは、家でクリスマスパーティをした。
結婚していつからか、そんなことにはまるで価値がないかのように振る舞うようになり、
いつしか本当にそんなことにはまるで価値がないと思うようになった。
このままでいいのか。
自分次第で、何か変わるのではないか。
少し勇気を出して、明るい声で言ってみる。
「今年はどこかでご飯でもた食べる?」
秀雄はソファに横になったまま、
「まぁ、行ってもいいけど。」
そう答える。
こっちを見ない。それだけで心が砕けてしまう。
「…まぁ、行かなくてもいいけど。」
そうして会話はまた途切れてしまうのだった。