あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
 カフェに着くと、店内はさほどの混雑もなく、窓際の席に案内してもらえた。

「あ、えっと……名前、聞いてもいいですか? 俺は山井 猛(やまい たけし)っていいます」

「私は香坂 葉月」

「葉月さんかぁ。いい名前ですね!」

 にこにこと愛想よく笑う山井くんは、どう見ても私より年下だ。
 ここの割引券を会社の人にもらったと言っていたので、大学生ではなく社会人みたいだけれど。

「葉月さんはどれにします? 俺はこのシンプルなやつとストレートティー」

 彼はメニューをさっと見て、最初に気になったものをオーダーするタイプなのかもしれない。決めるのがめちゃくちゃ早い。

 私はこういうとき、どれにしようかと迷ってしまうタイプだ。
 結局、店長おすすめのシールが貼られていたベリーソースのかかったパンケーキにした。アイスも添えられていて、とてもおいしそう。

 しかし、はしゃいでいたはずの山井くんが頼んだのは、バターとシロップがかかっただけのシンプルなものだったから、それが意外で私は拍子抜けした。

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