あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
 それは全国各地の有名な飲食店が出店するお祭りで、あらゆる分野の人気店が揃っているため、そこで食べ歩きができてしまうというグルメ好きには夢のイベントである。

 私は毎年そこに足を運んでいる。
 私自身がグルメを楽しむ目的もあるけれど、男女でどういう料理が人気なのか、それを見ていると仕事の参考になるかもしれないからだ。

 我が社のイベント企画に役立てようとか、どこまでいっても今までの私は仕事しかなかった。

「架くん、よかったら一緒に行こう? 楽しいよ?」

 絶対にハズレのない北海道の海鮮丼から、食べたことのない目新しいB級グルメまで揃っている。架くんなら絶対喜びそうだ。

「え……葉月はそんなんでいいの?」

「なにが?」

「だって誕生日だろ。俺はレストラン予約する気満々だったし、ヘリで夜景見るのもいいかな、とか考えてた」

「ヘリ?!」

 もちろんそれはヘリコプターのことだ。ちょっと待ってほしい。頭がついていかない。

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